2008年06月17日

オロロ畑でつかまえて 荻原浩著。

≪★★★≫

人口300人しかいない村。雑誌の特集では「日本一の田舎」と書かれ、村の8人しかいない青年団は、なんとかこの村を活性化したいと願う。唯一東京の大学からUターンしてきた慎一が、広告代理店に頼んでなんとかしてもらおうと提案する。
潰れかけた広告代理店、たまたま慎一たちが飛び込んできて、村おこしキャンペーンの依頼を引き受けることになった。
そして企画したのが、いるはずもない恐竜を演出すること!?

牛穴村の青年団の面々がユニークで、荻原氏のユーモアが冴えてる。
慎一は、村では大卒ってことで一目置かれていて、勇んで上京して広告代理店に勤める元同級生に会いに来るところなんて、ドラマで是非再現したいくらい大ボケで笑ってしまう。

都会育ちの人間には鼻で笑われてしまいそうなくらい純朴だけど、そこに救われる人もいるわけで。
競争の世界から、自然体に戻れた元キャスターに癒されるな〜。
もちろん嘘をついた報いは受けるけど、裏の庭で見つからないものは、どこに行ってもない、ってことが分かって、みんな地に足がついてよかったよかった。

紆余曲折ありながらも、未来は明るくて、そんなラストもよかった。

篠田節子氏の「ロズウェルなんか知らない」を思い出してしまい、結構似てるけど、調べたら荻原氏の方が早かったんだね。
ちなみに「ロズウェル〜」は五つ星だったけどね。


posted by じゃじゃまま at 22:39| ☁| Comment(3) | TrackBack(3) | 荻原浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
裏の庭で見つからないものは、どこに行ってもない

わかりやすくて簡単だけれど、深い格言ですよね。
それを自覚するまでの牛穴村の青年部の面々のドタバタぶりが絶妙に描かれていて、笑いながら切なさがこみあげてくるようでした。
Posted by ふらっと at 2008年06月18日 06:50
 やっぱ荻原さんはユーモア系の方が好きですね。『噂』はも相当に(同じ人が書いたとは思えないくらい)面白いけど。

 ところで篠田節子さんて「『ゴサインタン』を書いた人」としか知らないんですが、『ロズウェルなんか知らない』面白そうですね。今日図書館で予約本といっしょに借りてきましたよ。(^o^)/
Posted by higeru at 2008年06月19日 00:01
ふらっとさんへ
要するに今いる自分の場所を大事にしろってことですよね。今いる場所で勝て、ってそういえば昔よく言われました。
牛穴村の彼ら、ドタバタしながらも切なさも感じられましたね。

higeruさんへ
荻原デビューが「千年樹」だったので、逆にユーモア系読んで、おお!と軽く衝撃受けました。(笑)男性作家さんのユーモア小説は、温かみがありますよね。
「ロズウェル〜」は私は大好きです。「ゴサイタン」の方をまったく知らなくて・・・。
Posted by じゃじゃまま at 2008年06月22日 23:06
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