≪★★★≫
三つとはちょっと厳しいかな。でも重松さんくらい泣かせる作家さんだと、こっちのハードル高くなっちゃう。≪春≫よりも、≪夏≫の方が爽やかに感じた。
「親知らず」 あんまり印象に残らなかった。
「あじさい、揺れて」 義姉が再婚をする。兄が亡くなり四年経ち、義姉だった人は再婚する。なによりも孫と別れなければならない両親が、かつては嫁だった有美さんの再婚を精一杯祝福してあげてる姿に、涙。
謝る有美さんでよかった。どうかドラキュラ食い、引継がれていってください。
「その次の雨の日のために」 不登校の子たちのためのフリースクール。強がり、体罰禁止を逆手にとって大人に憎まれ口を叩く亮平。そんな亮平がビンタされた。ベテランボランティア教員ノブさんの
「たとえ暴力を振るわれなかったとしても、そういうことを言うような奴は誰からも相手にされなくなる。一人ぼっちになる」
そう、そういうことなんだよね。私はそこに共感。
「ささのはさらさら」 お父さんが死んで、どんどんお父さんとの思い出が消えていく。なのに、お母さんが再婚することになったら、お父さんの思い出がどんどん増えてきた。なるほどね。
でもあまりお母さんと近藤さん、好きになれない。
「風鈴」 ちょっと切なく寂しい話。別れた二人はその後どうなったんだろう。新婚さんのご両親に涙。
「僕たちのミシシッピ・リバー」 仲良しのトオルが引っ越すことになった。最後の少年たちの冒険。
「魔法使いの絵の具」 幼なじみが帰省して再会した。だけど悪い噂もある。都会でいろんなことがあったんだろう、苦労もしてるんだろう。帰る日に、昔のフミちゃんに少しだけ戻ったのが・・・よかったね。
「終わりの後の始まりの前に」 夏は終わった。甲子園を目指す予選敗退で僕たちは引退する。最後に振れなかったバット。後悔を残したのは僕だけではない。あの審判さんの登場がよかった。
「金魚」 ヤマケンの33回忌。川の事故で死んだヤマケン。最後に会ったのは夏祭りで、一緒に金魚すくいをした。大きくなれなかったヤマケン。生きていると、死んでしまった者を思い出さなくなるときもある。お盆って、大事。
「べっぴんさん」 おばあちゃんが大往生で旅立った。女手一つで子供5人を育て上げ、孫も九人、ひ孫も十人。お父さんたちが、今日はおばあちゃんの子供に戻って見送る、そんな風に思われる母親、孫たちにも慕われるそんなおばあちゃんに、涙涙。昔の人はなんと強いんだろうか。
「タカシ丸」 余命わずかな父。そんな父と作った夏休みの工作。
多く語るほどもないんだけど、これ、泣いた。これ、好き。
小学生で父を別れる少年、小学生の子供を置いて逝かなくてはならない父親の無念。重松さんらしい。
「虹色メガネ」 ラストを飾る爽やかな物語。メガネをかけることになった照れと戸惑い。クラスでたった一人メガネをかけてる川野さんのことからかってた自分が、まさか。
思いがけずメガネ屋さんで川野さんと会い、おとなしいと思ってたのに、メガネなんて思ってたのに、変わったなっちゃんが爽やかで嬉しい。
泣いたけど、「タカシ丸」と「虹色メガネ」以外は(「べっぴんさん」もまあまあ)すぐに忘れちゃいそう。
親との別れって辛い。でも一番辛いのは子供との別れなんだろうな。子供に先に逝かれるのは・・・それはいくつになっても辛い。
2008年09月11日
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お父さんの思いに悲しい気持ちが止まりませんでした。
「べっぴんさん」もおばあちゃんを思い出して、
しんみりしました。
あはは!そうですね。私もそうかも・・っていうか、『タカシ丸』の印象が強すぎるんですよね。他のに比べて。
悲しい描写が長い分だけ、印象深かったです。
忘れちゃいそうですよね。
じゃじゃままさんのレビューを見て
「あぁ、そうだった!あったなぁ」って言うのがかなりありました。
親の死を気付きながらも受け止めるには大きすぎて、少年がわ〜〜っと泣きながら、僕はこうやって泣くんだ、ってところ、辛いですね。お父さんも息子との別れ、どんなに心残りでしょう。お母さんも、おばあちゃんもそれぞれ辛いでしょうに、この作品は父子の物語でしたね。
ゆうさんへ
重松さんの作品は結局はいい意味でも同じような作品なんですよね。だから忘れちゃうのもあれば、印象に残る作品もある。今回は「タカシ丸」。お父さんや少年のことを思えば、家族と一緒にいられる幸せをかみ締めなくちゃいけないですね。
ななさんへ
「虹色メガネ」も好きな話なんですけど、逆に「ささのはさらさら」はあのお母さん嫌いなのに、だから?忘れないですね〜。(笑)再婚も自由ですが、なんだかね〜〜。あのお母さん、私が娘なら嫌いになりますね。(爆)
ちょっと女すぎましたねぇ。
あの年頃の娘には、母のあの幸せぶりはものすごく酷かも。
年甲斐もなく、娘の立場でイラッとしました。笑
そうそう、娘の気持ちを考えたら、なんだかね〜。
あのお母さん、確か娘に反対されても付き合うよ、みたいな宣言もしてましたよね。
まぁお母さん自身の人生考えたら幸せになるのを邪魔できないですけど、あれは同性(母の立場からも)からしたら反感買っちゃいますが、重松さん、泣かせは上手ですが、女心イマイチですか?(笑)
TBさせていただきました!
春を読んでないのに夏を先に読んでしまいました。
死にまつわるお話が多かったように思うのですが、重松さんらしい優しさや温かさを感じました。
べっぴんさんが一番好きでした。
重松さんの短編ってどれも違うようで根底に流れてるものって似通ってますよね。似通ってるくせに、好きなのと嫌いなのがあるんですよね。
「べっぴんさん」、昔白い粉塗りましたよね。おばあちゃんの前で子どもに戻るお父さんたち、なんか母親と子どもって永遠に続くリレーですよね。