2009年06月08日

ブラザー・サン シスター・ムーン 恩田陸著。

≪★★★≫
うん、恩田作品の中で苦手じゃない。
高校時代の同級生男女三人が、同じ大学に進み、共に過ごしたり、離れたり、そしてなにもなかった大学時代を振り返る。決して事件があるわけでもなく、淡々と話は進む。
これ、苦手な人は苦手かも。こんなとりとめのない物語、だからなに?って思うかもね。
でも私は思ったよりもさくさく読んでしまった。

記憶にあるタイトル、見たことはないけど、映画だよね。映画を見てないからなにがどう共通してるのか分からないけど、もしかして、響かない人には響かない、一見意味のなさそうなものの繋がりなのかな、と。

この物語は、第二部で戸崎衛が語る、
「大学生というのは、あまり停車駅のない長距離列車に乗っているようなもの」
これがすべてのような気がする。座席でうとうとしていても起されることはないし、まして乗り過ごしたとしてもね。
ずっとカードゲームに熱中していても構わない、そんな感じが大学時代。
私には共感できてしまったから、とりとめのない三人の思い出話、苦じゃなくて、懐かしさを持って読めてしまった。

そして第三部の、箱崎一が言う、
「『私たちは別れるために出会ったのね』」
そういう物語だったのだ。






posted by じゃじゃまま at 21:55| ☔| Comment(3) | TrackBack(2) | 恩田陸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
わたしも好きでした、この独特なとりとめのなさ。
大事件がなくても、有意義な四年間だったことが伝わってきましたね。
浮ついていない淡々とした語り口が、この物語にとてもよく合っていました。
Posted by ふらっと at 2009年06月09日 06:46
こんばんは。
3人が語る大学時代に自分の大学時代を重ね合わせてしまいますよね。
第1部の楡崎綾音は恩田さんご自身がチラリと見えるような気がしました。
Posted by なな at 2009年06月09日 21:18
ふらっとさんへ
やはり学生時代っていうのは、それだけで忘れられない時間ですよね。なんにも事件なんてなくても、あの空気はあの時だけしか感じられないですよね。

ななさんへ
第一部だけはイマイチう〜んでしたけど、その後の人生においては思い出でしかない存在なのに、あの時代には必要な存在で・・・それに共感できて嬉しかったです。
Posted by じゃじゃまま at 2009年06月18日 15:40
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