2010年04月12日

デパートへ行こう! 真保裕一著。

≪★★☆≫
深夜のデパートに、訳ありの人間ばかりが集まった。
贈収賄事件に合併問題と揺れているデパートを舞台に、これでもかこれでもかと様々な人間が、ある者は目的を持って、ある者は逃げ込んで、ドタバタと走り回る。

仕事にも家族にも見捨てられた自殺願望の男、男に捨てられた復讐で盗みを働こうとしているデパート販売員、曽祖父が作り上げたこの鈴膳デパートの看板をいまや潰しそうになっている4代目社長矢野、親の愛情を確かめるために少女と家出をしている少年、少年に後ろめたさを感じている少女、そして伝説の警備員、その部下の元鈴膳社員の新人警備員、ヤクザ者に追われて逃げ込んできた警察官、実は矢野の足元を掬おうとしている同期の男。

てんやわんやの喜劇かと思いきや、そうだよ、真保氏だったよ、と思い出す。
なんとなく喜劇っぽいんだけど、やはりミステリ作家だからね、その辺は中途半端な気がした。

たくさんの登場人物がいて、結局一番印象に残ったのは伝説の警備員半田良作とその生い立ち。
あと少年と少女、実は少年は少女の素性に気づいていたってこと。

この先の鈴膳デパートの行く末も、自殺願望の男の娘も、愛人だった女と警備員の恋も、ドタドタとてんこ盛りにしすぎちゃって、消化不良な感じ。



posted by じゃじゃまま at 22:28| ☔| Comment(4) | TrackBack(2) | 真保裕一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
家出少年と少女、最初は少女が少年を気遣っているかのようだったけど、実は少年は…ってところがよかったですよね。
消化不良気味ではありましたね。
登場人物が多すぎて、繋がりが多すぎて。
Posted by なな at 2010年05月06日 08:58
ななさんへ
そうそう!少年が実は気づいてたっていうのが、また泣けてきて。
盛りだくさんにしすぎて、もう少し整理してさっぱりした方がよかったかも?ですね。
Posted by じゃじゃまま at 2010年05月07日 11:36
コメディタッチも匂わせながらのミステリでしたね。
デパートでなければ成り立たない物語でもありました。
デパートが夢の象徴だった時代を知っている者にとっては、切なくもありました。
Posted by ふらっと at 2010年08月16日 20:34
ふらっとさんへ
コメディかと思いましたよ〜。
でも真保さんがコメディって、そういえばない気がします。私にとっては、綿密な取材で真面目な印象の真保さんです。
Posted by じゃじゃまま at 2010年08月21日 21:21
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