2010年05月16日

ひまわり事件 荻原浩著。

≪★★★≫
ひまわり幼稚園の問題園児4人組と、有料老人ホームひまわり苑の老人たちの交流事件簿の数々。
選挙活動のために、園と苑の一体化で点数稼ぎを目論む理事長や園長、それに反発する一部有志の老人と、大人の都合で振り回され立ち上がる?園児たちの騒動記。

父親を事故で亡くし母子家庭の晴也、お受験でストレスの溜まっている和樹、太っちょでちょっとどん臭い秀平、おしゃまでませている伊梨亜の4人組は問題行動が多く、隣のひまわり苑に入り浸るようになる。

長年連れ添った妻に先立たれひまわり苑にいる誠次、元寿司屋の親父だった寿司辰、ダンディでひまわり苑の不正に立ち上がる片岡さん、口は達者なおトキ婆、訳ありで誠次の憧れの君磨須子さん。
老人たちと園児たちが、お互いを恐れ意味不明の生き物とみなしていながらも、じわじわと近づいていく様は微笑ましかった。

人間いくつになっても人間関係はややこしい老人ホームの話や、ちょっと変わった子ども達や頑張る保育士の話は、ところどころ可笑しくて思わず笑ってしまうんだけど、なぜだか中盤まで退屈に感じた。

保育士や子ども達、誠次の目線で語られるエピソードは、ちょっとずつ101章に分かれてて、個人的にはそれが敗因だった気がする。
それなりに笑えるのに、盛り上がるまでに長いんだよね。ささっと読めるわりに、すぐに飽きちゃう。なんと一週間もかかってしまった。

しかし、終盤のバリケードで経営者側と対決する辺りから、ググッと読めて、それがあるから★は三つ。
おトキ婆との別れ、ラストの誠次や寿司辰との再会など涙なくしては読めなかった。



posted by じゃじゃまま at 23:15| ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 荻原浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
細かい章割りが敗因でしたか・・・。
わたしは逆に、そのためにさくさく読めた気がします。
コミカルなタッチのなかに、重いテーマが織り込まれたお話でしたね。
Posted by ふらっと at 2010年05月17日 06:28
おはようございます。
そうそう、私もこの作品は1週間くらいかかったような気がします。
面白くないわけではないけど、何故か我慢して読んでいるような感じにとらわれて、微妙な読後感が残りました。
荻原さんといえば、テンポのよさがウリですよね。
次作に期待します。
Posted by ゆう at 2010年05月17日 09:11
ふらっとさんへ
なんでしょうかね〜、もう少し章にボリュームあった方がよかったかな。面白いのに、すぐに場面変わってしまうから、逆にダラダラ感じてしまって。
老人ホーム、無関心ではいられないですね。

ゆうさんへ
ところどころ笑わせてくれたのに、ぱっぱと場面変わってしまうから飽きちゃうんですよね。
もう少し一つ一つの章続けばいいのに、って何度か思いましたもん。
終盤の苑追求までの前振りが長すぎましたね。
Posted by じゃじゃまま at 2010年05月17日 22:55
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