文句なしで面白いし、読みやすかった。
有川氏なので、ついついベタ甘を期待してしまっていたので、それが少なめで正直がっかり。
でも、読みやすくて、劇団事情など面白く読めた。
いじめられっ子だった弟が劇団に入ったことにより人生の転機を迎える。
劇団を旗揚げして、とそこまではいいけど、「好きなことをやってればいい」それだけでは成り立たない。
借金を抱えて、しっかり者の兄に泣きついた。
300万貸す条件として、2年後に全額返済、しかも劇団の収益のみしか認めない、できなければ劇団を潰せ!それが条件なのだ。
さあ、どうする「シアターフラッグ」の面々。
劇団を潰すのが目的なのか、弟達を助けてあげたいのか、どちらにせよ弟思いの司なのだ。
実は、実はわたくし・・・って、別に元演劇少女でもないし、元劇団員ってわけでもないんだけど、学生時代ものすごく小劇場の劇にハマってしまって、それこそ、前の方はござの上に体育座りってところで見たこともあるし、今でこそテレビで見かける俳優さんが、まだ駆け出しっていうか、旗揚げ間もない劇団で舞台に立ってたのを間近で見てた事もあったし、だから結構親近感持てて。
「シアター!」に出てくる劇団「シアターフラッグ」はそれなりに成功してるけど、昔見た劇団に、観客が5人くらいしかいなくて、最後の二人になってしまって帰るに帰れなかった思い出もある。
だから巧の劇団は恵まれてるんだと思う。
才能含めて。
しかも巧の兄の司がこれまた安心して任せられる逸材なので、何度も言うけど、本当に読みやすい。
三角関係ならぬ四角関係、五角関係も、なかなか。
私としては、巧の恋が叶わぬ方に賭けたい。できれば司とうまくいって欲しいところだけど、物語はそこまでは進まない。
頑張ってる人たちを応援したくなる、そんな物語でした。
それがまたこの物語にはぴったりでした。
どのキャラクターもわかりやすくて、ほんとうに文句なく面白かったですね。
劇団のあれこれが面白かったです。
でも、なんといっても司!
弟思いで、厳しいけど優しい。ツボでした。
でもどっちかとくっ付くんだろうな〜。
内輪ネタになりやすいのに、分かりやすくてテンポもよくて、有川作品は、読後嬉しくなっちゃうんですよね。
ななさんへ
劇団としてはうまくいってる方の話なので、ちょっとできすぎって気もしないではないですが。(爆)
モデル?となった劇団子さん、見てみたいな〜って思いました。
しんちゃんへ
駄目ですよ〜、両方手玉にとって欲しいなんて。(笑)千歳はそういうタイプじゃないですよ〜。(笑)巧は、イライラするから却下で。(爆)