2006年04月08日

すべての雲は銀の・・・ 村山由佳著。

どなたかが「すべての雲は銀の・・・」を薦めていたので読んでみました。
村山氏の作品は、「天使の梯子」「天使の卵」以外では初めて。

こういう青春小説っていいですよね。最近は大体はミステリ・サスペンスなどが多いため、とっても新鮮。
そういえば十数年前は青春小説ばかりだったな〜。古くはコバルト文庫(本当に青春小説ばかりだった、佐伯千秋氏とか、ああ、「ヘッドフォンララバイ」も読んだな〜)、最後に読んだのって誰のだったでしょう、ってくらい。

恋人を兄に取られちゃった祐介が、悪友タカハシに勧められ長野の宿で働き始める。そこで出会う様々な人たちと、悩み、励ましあい、一緒に成長したり、教えられる姿は本当にこっちまで一緒に過ごしてるかのよう。
でもずっとずっと祐介が恋人だった由美子と兄の裏切りを許せなかったのは、すっごく分かる。
宿「かむなび」の瞳子や園主、茂市や源さん、桜ちゃんに花綾、美里たちと溶け込んで新しい自分を取り戻せば取り戻すほど、私は由美子とお兄さんが許せなかった。

どうしてタカハシは由美子の肩を持つのだろう。お兄さんが「由美子に一言許すと言ってやってくれ」と言いにきたときは、祐介は彼なりに一生懸命罵倒していたけど、甘い甘い。
心変わりなんてことはよくあることだし、他の小説読んでてもここまで由美子たちの立場の人間を卑劣だとは思わないんだけど、この作品に限り由美子、お兄さん、私は大嫌いだな。

結局ついぞどういう理由で由美子が心変わりしたのかも語られることなく、当の由美子自身さえ人の話の上でしか登場しないし、だからこそ裏切りの正当性を聞くことなかったから、最後まで私は祐介の味方だったのかも。

お兄さんも本当嫌な奴!普通、結婚なんてできないと思うけど。祐介の親も、やっぱり嫌だと思うな。この間まで弟の恋人だった女が、いきなり兄の恋人になって孫まで、なんて。姑の立場だったら好きになれない、いや、同じ女として警戒するな。

由美子の口から言い訳を聞いてみたかった。ああ、本当に腹が立つ!自分で裏切っておいて、ストレスから切迫流産?悪くて悪くて、だから祐介に許して欲しい????そう思うなら結婚なんてできないはずなんだけどね、私の経験上????

「かむなび」での日々が温かなものだっただけに、由美子のことが出てくるシーンは、いつも不愉快モード全開。
ああ、青春小説でこんなに盛り上がる自分が、懐かしく心地いいかも。

posted by じゃじゃまま at 22:08| Comment(2) | TrackBack(3) | 村山由佳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
その腹立つ気持ち、ほんとわかります!まぁ恋ってそういうものなのかもしれないですけど…自分勝手すぎますよね〜。あの二人は。病気になれば許されるってもんじゃない!祐介の気持ちを考えるとつらくてつらくて…、って、書いてたらまた気持ちが蘇ってきてしまいました(笑)。この本は、一生手元に置いておきたい感じの本です。
Posted by chiekoa at 2006年04月11日 11:44
コメントありがとうございます。
私もまたムカムカが蘇ってきました。(笑)
「かむなび」に登場する純粋で真っ直ぐで不器用な人々を見ていると心洗われる気分になるのに、あの二人は、せっかくのそんな気分を台無しにしてくれるために存在してますね。
親友のタカハシも祐介に厳しいし、誰も由美子を責めないのが不思議です。(苦笑)
Posted by じゃじゃまま at 2006年04月13日 20:25
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