2011年05月01日

塩の街 有川浩著。

≪★★★★≫

ある日世界が突然変わってしまった。
塩の隕石が降って来て、人々が塩の結晶になってしまった。そして、それはどんどん広がっている。
「塩害」と名付けられたその現象は、家族を奪い、人々から理性も奪い、治安は悪化、政府も国の機能も破綻した世界になってしまった。
そんな街の片隅に、一人の少女と、一人の男が住んでいた。
両親を塩害の日から失い、たった一人で生き延びてきた少女、真奈。しかし少女が一人で生き延びるには容赦ない世間だった。
貪る側と貪られる側。真奈は後者だ。男たちに襲われそうになって逃げた先で、一人の男に救われた。それが秋庭。

その日から二人は保護される者と保護者になった。そんな二人が、互いの存在を感じながら、言葉には出せない想いを募らせていく。
そして二人の前に、塩害の被害者たちが現れる。そのたびに真奈は心を痛める。
塩害は、悲劇をもたらしたけれど、愛する人とめぐり合わせてくれた。

そんな恋人たちの物語でもあった。

いや〜〜やっと読めた。
ずっと気になっていた自衛隊三部作。これが「塩の街」ね!!!
私はこういうの大好き。「空の中」は若干好みから外れてるけど、「海の底」なんてどストライクだし、「塩の街」も、こういう現象好きだな〜。
人々がいなくなっていく街で、片寄せあって、生きていく二人。
しかも秋庭、めちゃめちゃ強いし!出たよ、出た出た。有川氏のベタ甘少女マンガちっくな展開。

二人が相思相愛ながらも言えないところもいいけど、やっぱ、「その後」の物語の中で、家出した中学生に片思いされちゃう真奈に、ヤキモチやいて当る秋庭がいいよね!
あんな風に逆ギレされながら愛の告白されてみたいよ、本当。

そして、秋庭の父に会って、初めて二人がケンカして、困り果てた秋庭が真奈に歩み寄るところは、何度も読み返しちゃった。たった一行だけど。
二人が初めて結ばれる夜、ってことだよね〜。思わず3度ほど読み返してニヤニヤしてしまった。

この幸福感が堪らないね。



posted by じゃじゃまま at 17:22| 神奈川 ☁| Comment(3) | TrackBack(2) | 有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。

>あんな風に逆ギレされながら愛の告白されてみたいよ、本当。
この文章読んだだけでなんだかにやけてしまった私。
有川さん、このパターン多いですよね。
私もそんな風に愛の告白されてみたいなぁ。
Posted by なな at 2011年05月02日 22:04
 割と最近読みました。面白かったら「空」と「海」もと思ってたのですが、かなり期待外れでした。
 これはSFではなく恋愛小説なのかな?
Posted by higeru at 2011年05月03日 00:46
ななさんへ
ちょっとありえないですけどね、有川さんのベタ甘。憧れではあるんですけど、本当にそんな会話が成立するのかっていうと・・・期待薄かな〜。(爆)いや、若い世代なら期待できるんでしょうか???(爆)

higeruさんへ
そうですね〜、有川さんらしいんですけどね。有川さんを読むときは、このベタ甘を期待してるので私は好きなんですけど。うふ。
(爆)
個人的には「海」が好きですね〜。甘さはどうでもよくて、私ああいうB級映画っぽい話好きなんですよね。是非映画化して欲しいくらいです。
Posted by じゃじゃまま at 2011年05月06日 21:35
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