2006年07月08日

最終退行 池井戸潤著。

今までと同じようでいて、ちょっと違ったかも。
どちらかというと「BT’63」のような、金融(株とか不正金)一本じゃなくて、お宝探しの冒険、それに乗じてこんな腐った銀行にしたドンへの、町工場の経営者たちの無念さへの、復讐。

最初は主役が誰なのか分からなかった。数十年前、詐欺にかかり自殺を遂げた男の事件が現在にどう影響してくるのか、それもよく分からないまま、結局ほとんど関係なかったんだけど、そういう曖昧さがなかなかのめり込めなかった原因?
自殺した男ではなくて、当時その事件について調査した銀行の幹部、そしてM資金への夢、舞台は現在へ移り、当時の幹部はいまや会長、町工場を主とした支店銀行、その中で支店長と副支店長の争い、上司に歯向かってばかりいる出世階段から踏み外した男、途中まで一体誰の視点で書かれるのかイマイチで、ただ副支店長に比重を決めた後はすんなり話は面白かったな〜。

お金云々ばかりでなく、副支店長の家庭崩壊、愛人の支え、タイトルのお堅い感じからは想像できなかった二人の未来を感じさせるラストが心地よかった。
posted by じゃじゃまま at 10:32| Comment(0) | TrackBack(2) | 池井戸潤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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