2006年07月22日

ゆりかごで眠れ 垣根涼介著。

≪★★★≫
コロンビアマフィアで組織のリーダーに立つ日本人のリキ。
コロンビア移民の日本人の間に生まれたリキ。両親をコロンビアのゲリラに殺され、その後女手一つで3人の子供を育て、末息子をリキの両親と同じようにゲリラに殺されたベロニカに引き取られ、育つ。

コロンビアでは貧しい町で生まれ育った者は、麻薬やマフィアの手先で生計を立てるしかなく、兄と慕うホルヘもギャング団に。
ベロニカは、リキは決してこのままでは終わらない、リキは頭がいいのだからここから抜け出し、立派になって欲しいと願うが、ホルヘとベロニカがギャング同士の抗争の犠牲になると、そのまま自分がトップに立つ。

とまあ、ここまでは垣根氏が書きそうなありがちな展開で、リキはなかなかハンサムで、冷静で残酷ででも完璧で、どんな人をも惹きつけてしまう。
元刑事の妙子、リキと接点が出来た時点で、リキの愛人にでもなるんだろうな。でも妙子には同性から好かれる要素がないのか、どうも最初から好きになれなかったんだよね。
もしかして垣根氏も書いててあまり好きなキャラじゃなかったのか、あえてそういう設定にしたのか、正直色物的な添え方で存在自体はどうでもよかったかも。

予想できそうな展開、と思いつつ、用意されていたラストは、切なかった。
陽気なラストを期待していたのから。カーサと妙子の対決も意外で新鮮だったかも。カーサは将来リキの隣に立ったかも、妙子に勝ったかも。見れないのが残念。



posted by じゃじゃまま at 22:43| Comment(6) | TrackBack(4) | 垣根涼介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
《愛は十倍に、憎悪は百倍にして返せ・・・》
しびれますねぇ、この言葉。
でも最後は納得できなかった。美学にしなくてもよかったような!?

じゃじゃままさんは、いろんなジャンルをお読みになるんですねぇ。
Posted by juzji at 2006年07月31日 22:53
ラスト、ちょっと切ないですよね〜。
垣根作品だったら、もう少しくだけたのもありかな?って思ったんですけど。
Posted by じゃじゃまま at 2006年08月02日 23:06
 最後はちょっとあっけなさすぎた気はしますが、あの終わり方にしてこのタイトルなんでしょうな。

 相変わらずTBが不調です…。
Posted by higeru at 2008年03月11日 02:23
higeruさんへ
「ワイルド・ソウル」のようなサンバサンバ〜(って勝手なイメージですが)の明るいラストを想像してると、あれ?ってちょっと軽くガツンときました。

TB駄目ですね〜。
Posted by じゃじゃまま at 2008年03月17日 11:44
マフィアに安らぎを与えるなら、あれしかないと自分は思いました。
これがもしハッピーだと、前と同じじゃねえかとブーたれたかも^^;
同じ匂いを持つ男女。男なら渋くて女なら陰気なるって感じでしょうか(笑)
Posted by しんちゃん at 2009年04月13日 17:29
しんちゃんへ
垣根さんはどっちのラストもありえるので、ハッピーでもよかったのにな。
ハッピーだったらそれはそれで文句言ってたかもしれないですけどね。(笑)
Posted by じゃじゃまま at 2009年04月23日 11:51
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