2011年12月02日

感染遊戯 誉田哲也著。

≪★★★★≫

姫川玲子の天敵、ガンテツこと勝俣健作。出てきたね〜、コイツ。コイツじゃなかったっけ?姫に昔の事件で暴言吐いた奴。
「過ぎた正義」の倉田。息子が犯罪者になり、妻を殺され、自らも犯罪に手を染めた男。その倉田が手を染める前に手がけた男女殺傷事件。
姫の部下だった葉山。

この三人が関わったそれぞれの事件は、すべて繋がっていた!!!

時系列が掴みづらくて、あっちこっちと脳みそ振り回されたけど、やっぱり誉田氏は警察小説がいいよ。
「感染遊戯/インフェクションゲイム」では、姫が世田谷で起こった会社役員刺殺事件を担当していた。そこへ、ガンテツがやって来て、15年前に起こった事件を語る。その事件とは、今回の被害者、元厚生省官僚の息子が刺殺された事件だった。
15年前の事件は、人違いで起こった事件であった。

「連鎖誘導/チェイントラップ」 警視庁警部補である倉田の息子が交際相手の女性を殺害した罪で逮捕された。倉田の信条は人を殺したら即死刑である。それは息子であっても変えられない。
息子の捜査が終わるまで、倉田は麻布で起きた男女殺傷事件の捜査に関わる。
一見無関係に見えた二人の男女だが、被害者であるはずの松井は外務省で不正をしていた。
そして松井に陥れられた元記者の復讐に、倉田は最後、背中を押した。

「沈黙怨嗟/サイレントマーダー」 姫の部下であった葉山。勤務する北沢警察署で、老人同士の喧嘩の仲裁に借り出された。
囲碁仲間の老人同士が、「待った」をかけられたのが原因で殴ったという。
単純な理由の裏に隠された「お前に殺された」の言葉の真実。

「推定有罪/プロバリティギルティ」 都内で起こった傷害事件の容疑者のシャツには大量の血痕がついていた。数日前、元官僚が嫁と共に殺害される事件が起こっており、容疑者加納が関与しているらしい。
そして、ここで姫の担当している世田谷の会社役員殺人事件と、すべてがある共通の情報から始まり繋がっていた。

そもそもの原因は、元厚生省の大罪、非加熱製剤から始まっていた。
「推定有罪」では、その後の倉田や葉山が担当した事件の谷川老人の最期、倉田が背中を押した元記者の復讐やら、全部が繋がって非情にすっきりした。

時系列で混乱はしたけど。
非加熱製剤が原因で恋人を奪われ、恋人の父を殺人者にしてしまい、友人も失った男の最期は、これはもう本当に誉田氏らしい。
この切なさを伴う残酷さが誉田氏の警察小説。

ガンテツも倉田も葉山も、聞き覚えはあるんだけど、ところどころ忘れてて、それでも姫シリーズの面々はいいね。
姫の、ガンテツにかけた電話のやり取りは嬉しくて興奮した。
また姫の事件が読みたい。

posted by じゃじゃまま at 13:13| 神奈川 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 誉田哲也 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
誉田氏の警察小説、いいですね。
癖はあるけれど情もあるキャラもいい。
善悪の線引きがきっちりできないところも嫌いじゃないかも。
Posted by ふらっと at 2011年12月02日 13:51
ふらっとさんへ
誉田氏の警察小説はざっくり残酷なのもあるので油断してると傷つくんですけど(笑)、姫が出るのは好きですね〜。
Posted by じゃじゃまま at 2011年12月03日 21:49
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