2012年02月17日

金色の獣、彼方に向かう 恒川光太郎著。

≪★★☆≫

恒川氏のインタビュー記事によると、一編目の「異神千夜」より、中国から渡ってきた妖怪が長い年月をかけて日本各地をさまよい、四編目の「金色の獣、彼方に向かう」でどこかへ去っていく、という流れにしたらしい。

それを読んで初めて、そういうことかと気付いた始末。

「異神千夜」は、少年が異国の商人に認められ海を渡り、やがて日本人であることを隠して蒙古人として日本を襲撃する潜入部隊にならざるを得ない運命に陥る。
その部隊の中に不思議な能力を持ち、鼬と共に行動する女鈴華がいて、敵地日本に取り残された後、鈴華により操られ、次々に村を襲う。鈴華は魔物か・・・。

「風天孔参り」 風天孔という不思議な現象に集う謎の集団。案内人がいないとその現象にはめぐり合えないらしい。そしてその風天孔に入ると、そこに棲む雷獣が空へと連れ去り、消えてしまうというのだ。存在そのものが。
レストラン&宿を経営している岩波はある女性と知り合う。その女性もまた風天孔参りに参加している女性だった。そしてある日突然消えてしまう。

「森の神、夢に還る」 その昔、仲間によって命を奪われた少女。そのまま意識は森に残り、あらゆるものに憑依できる。ある女性に憑依した「私」は、そのままその女性の人生に居つき、自分の命を奪った者に出会う。鼬行者の姿をしたその男は、「私」が憑依したナツコを見て「悪霊退散」と叫ぶ。

「金色の獣、彼方に向かう」 少年は金色の獣に出会う。不思議な生き物だった。祖母は不思議な生き物≪ルーク≫を見て、関わりたくないという。
ここでも出てくる鼬行者。
祖母によると、鼬によって人間の方が飼われているのではないか、という。
猫の墓堀人。いくつもの穴を掘っては埋めている。なにを埋めているのかは分からないが、どうやらこの世のものではないみたい。
ルークを取り合った千絵は、継父を殺し、墓堀人に埋めてもらうため、会いに行き、そのまま・・・。

どうにも不思議な物語で、分かったような分からないような。
私は初期の「夜市」や「秋の牢獄」が好きだった。





posted by じゃじゃまま at 22:59| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恒川光太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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