2012年02月26日

天魔ゆく空 真保裕一著。

≪★★★☆≫

細川政元。将軍の首をすげ替えるほどの知略に長け、半将軍とも呼ばれた男。
幼い頃から自分の出自を疑い続け、孤独の中で細川家を支えるために周りの者をわざと怒らせ、人の本質を探り続ける。姉との仲を疑われつつも、一生嫁は取らなかった政元は、なににそこまで執着していたのだろう。

天狗のように身も心もなりたかったのか。人の心を持たず、天魔と呼ばれ、果ては配下の者に暗殺された男の一生。

細川とはあの細川か。
真保氏の「覇王の番人」以来、戦国武将ににわかに興味を持った私であるが、あれ以来、明智光秀が大好きで、明智はいい人、織田信長、豊臣秀吉は嫌な奴、という短絡的だけど、そういう構図が出来上がってしまった。

で、明智光秀を裏切った者はたくさんいたけど、私の中では真っ先に細川家が出てきて、この「天魔ゆく空」でも、あの細川か!!とどうも見る目が厳しくなってしまった。

後々の細川家があの裏切り者の細川だよね。

やっぱ細川の血筋には嫌な血が流れてるんじゃないの!?と思ってしまう。
これは私の見解ですが。

ま〜、あの時代は誰が将軍だとか、次はこの人だとか、庶民からすればどうでもいいようなことだけど、侍さんたちは忙しい忙しい。
政元も、十代将軍が気に入らなくて、十一代将軍を担ぎ出し、お飾りに仕立て上げて、自分が牛耳って・・・そもそもそういう周囲が勝手に自分の欲のために牛耳るのか許せん!ってんで、将軍の首をすげ替えるという暴挙に出たんじゃないの?

「あなたしかいない」とおだてあげて十一代将軍をその気にさせておいて、結局自分も同じように権力握りたかっただけじゃん、みたいな。

日本って、昔からあんまり変わってないんだね。結局。

ちょっと進みが遅かったのは、歴史に疎い私にとって馴染みのない時代だったせいもある。
織田信長より70年くらい前の話で、覚えのある名字は出てくるけど、若干時代が遡ってるため、え〜っと、って考えながら読んでしまった。

でも「覇王の番人」以降、是非是非歴史小説をまた読みたいと願っていたので、真保氏の小説期待通りだった。できれば、他の武将の物語も読みたいので、真保さん、お願いします。斉藤道三とか、悪人すぎて、どんな側面があるのか興味あるし。

それにしても真保氏の歴史小説のタイトルは、本当にうまい。心底唸ってしまうくらい納得。





posted by じゃじゃまま at 22:31| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 真保裕一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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