2012年04月22日

慈雨の音 宮本輝著。

《★★★》

何年ぶりだろう、「流転の海」シリーズの新作は。
あまりにも間が開きすぎて忘れてるけど、松坂熊吾一家は戦後いろんな苦難に遭いながらも、人間の優しさを思い出させてくれる。

熊吾はお酒を呑むと妻に暴力を振るったり、短気な面もあり人とぶつかることもあるけど、筋が通っていて、怖い頑固親父なんだけど人間としての優しさも感じる。
そして、熊吾の人間哲学というか、人生哲学には学ぶことも多い。
人間としてこういうことはやっちゃいかん、人間としてこういうことする人間は信用できない、とかこの作品を読むと、賢くなった気がするから不思議。

戦後事業に失敗し、新たなモータープールという駐車場経営も順調で、中古車販売ももしかしたら軌道に乗りそうな気配。
熊吾にはいつもその人間性に惚れ込んで助けてくれる人や商才のおかげでどんな窮地も、なにかやってくれそうな予感がする。

一方の息子、伸仁も宮本氏がモデルなのだろうか、彼がいつその文才を花開かせるのか、いったいそこまでどれくらい「流転の海」は続くのであろうか。

あまりにも間が開きすぎたせいで、海老原太一がどんな人だったのか、大阪のビルでどんなことがあったのか、モヤモヤしたままだけど、もうそんなことはどうでもいい気がしている。


posted by じゃじゃまま at 21:07| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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