2006年11月06日

香港の甘い豆腐 大島真寿美著。

≪★★★★≫
17歳の夏。今までずっと会ったこともなかった、父に会うために香港に行くことになった。それも突然。
人付き合いが下手で、友だちから離れたら、すっとしちゃった彩美。
そんな自分の不器用さも、すべて父親がいないせいにしていた。
それなのに、突然、父親に会うために香港に。

うまくいかないのは、なんとなく自分の生まれながらの境遇のせいにしていた女の子なのに、香港という知らない街で、力強く息をしている。
すごいと思った。そんなに香港という街には、なにか不思議な力が、魅力があるのだろうか。
出てくる人々も、なぜか温かく善人ばかり。

大島作品は、知らず知らずのうちに主人公が成長してるんだよね。そのことに読んだ後気付くのって、ああ、やられたな〜って思っちゃう。
江國ワールドに似てると感じたのだけど、似ているようで、トーンが違うね。でも好き。

香港の甘い豆腐、豆腐花、どんな味なんだろう?


posted by じゃじゃまま at 22:47| Comment(9) | TrackBack(6) | 大島真寿美 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
大島作品の良さは、なんでしょうか。
何か、不思議な感覚に包まれてしまいます。
この作品は、大島作品では珍しくスピーディさを感じました。
Posted by モンガ at 2006年11月07日 22:27
実際の日常は悩みにまみれているのに、大島作品の登場人物って、悩みながらもそれに翻弄されていないっていうか、飄々としてるというか、だから読んでいて清々しくなったり、自分にもできそうな気になったり、私はそれが好きな原因でしょうか。
Posted by じゃじゃまま at 2006年11月08日 08:38
七生子です。はじめまして、こんにちは。
コメント&TBありがとうございました。

私も大島作品、大好きです。
文章の瑞々しさと、「このままじゃいけない」と悩みながらも
何かしらの光明を見つけて、前進していく主人公の姿が
素直に「いいな」と思えます。
そしてこの作品では、香港という街を見事に描いてるところも
ポイント高いですよね。
大島さんて、これからが楽しみな作家さんです。
今月にも確か、新刊が出るんですよね。楽しみです。

またお邪魔しますね。これからもよろしくお願いします。
Posted by 七生子 at 2006年11月09日 11:13
こんばんは。じゃじゃままさん。
TBとコメントありがとうございました。

そうですね。江國さんの作品に少し似てるような気もしますが、大島さんの作品のほうがわかりやすいです。
香港の喧騒が、目に浮かぶようでした。
読後の爽快感が心地よかったです。
Posted by ゆう at 2007年02月18日 22:24
七生子さんへ
といっても、去年のコメントに今頃気付くなんて。どうして気付かなかったのか、申し訳ありません。と今頃書いても遅いですね。

ゆうさんへ
なんてことないように書いてるのに、実はすごいことしてるんですよね。
私なら外国で(まだ英語圏なら多少は・・・話せませんけど)あんな風にパワフルに出歩けないと思うんです。香港ってそんなにいいところなのかな?と思わせる作品でした。
Posted by じゃじゃまま at 2007年02月18日 23:15
こんばんは。
なんだか香港ばかりが印象に残りました。
行ったことないけど、香港最高!
Posted by しんちゃん at 2007年08月20日 17:59
しんちゃんへ
香港最高!と思える物語でしたよね。
それになんかおいしそうだし。行ってみたくなりますよね〜。
それに、やっぱり大島作品!ほら、彩美成長してるじゃん!って嬉しくなりました。
Posted by じゃじゃまま at 2007年08月23日 11:32
大島作品の主人公の女の子たち
バリバリのポシティブシンキングではまったくないのだけれど
うつむかずにいつも前を見ているような気がします。
ダメな自分も一応認めて生きている、というのでしょうか。
それで物語のラストで、いつのまにか成長しているのに気づかされるのかもしれませんね。
Posted by ふらっと at 2008年08月14日 07:30
ふらっとさんへ
そうそう、うつむかずに前を見てる、ぴったりですね。決して目立ったり羨ましがられる存在でもなく、ひっそりとしてるのに、流されない強さみたいなの持ってるんですよね。
常にカリスマなんてものに程遠い主人公に、親しみを感じます。
Posted by じゃじゃまま at 2008年08月14日 19:53
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/26895933
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

香港の甘い豆腐  大島 真寿美
Excerpt: 香港の甘い豆腐大島 真寿美109 ★★★★☆【香港の甘い豆腐】 大島真寿美 著  理論社《最後にハッピー気分にさせる物語は断然良い》 (「MARC」データベースより) ひとりが気持ちよかった。やっと、...
Weblog: モンガの独り言 読書日記通信
Tracked: 2006-11-07 01:31

香港の甘い豆腐(大島真寿美)
Excerpt: 香港の甘い豆腐大島 真寿美うん、うん、大島さんの作品って感じ!!(最近、こんな感想ばっかりだ)でも本当にこれ以上の感想はありません(ぇ)。うん、すっごくいいんですよ。父親を知らずに育った主人公、父親な...
Weblog: over the bookshelf
Tracked: 2006-11-07 11:57

大島真寿美『香港の甘い豆腐』
Excerpt: 香港の甘い豆腐ひとりが気持ちよかった。やっと、ひとりになれた。親や友だちから解き放たれた地。風はぶっきらぼうだけど、いじわるじゃない−。出生の秘密が、私を香港へと運んだ。たおやかで、ガッツな青春の物語...
Weblog: どこまで行ったらお茶の時間
Tracked: 2006-11-09 11:03

香港の甘い豆腐 大島真寿美
Excerpt: 父の顔を知らずに育った彩美・17歳。父との再会を目的に、母と香港を訪れ、そのままそこに一人滞在。温かい人々との交流を交えながら、香港でのひと夏の暮らしを鮮やかに描いた作品。登校拒否気味だった彩美が、香...
Weblog: かみさまの贈りもの〜読書日記〜
Tracked: 2007-02-18 22:21

「香港の甘い豆腐」大島真寿美
Excerpt: 香港の甘い豆腐大島 真寿美 (2004/10)理論社 この商品の詳細を見る人づき合いがへたなのも、自分に自信がないのも、頭が悪いのも、溌剌としていないのも、夢がないのも、希望がないのも、全部そのせい...
Weblog: しんちゃんの買い物帳
Tracked: 2007-08-20 17:56

香港の甘い豆腐*大島真寿美
Excerpt: 香港の甘い豆腐(2004/10)大島 真寿美商品詳細を見る出生の秘密が、私を香港へと運んだ。孤独を初めて抱きしめた十七歳の物語。 ひとりが気持...
Weblog: +++ こんな一冊 +++
Tracked: 2008-08-14 07:31