2006年11月10日

空飛ぶタイヤ 池井戸潤著。

≪★★★★★≫

読み応え充分!
死亡事故を起こした運送会社、真相を究明するために経営の危機にさらされながら財閥系大手企業を相手に闘いを挑む。
大手自動車会社のリコール隠し?その内部でも、暴こうとするもの、妨害をするもの。
そして、そのグループ企業である銀行でも、善と悪の攻防戦が。
サスペンスだけど、死人は冒頭の交通事故の被害者のみ。
交通事故の責任は?真相は?

池井戸氏の作品は、いつも企業内の善と悪が多い。最初はちっぽけな町の運送屋に対し、私も世間一般並の感想しかなかった。「なに責任逃れしてるのよ、相手は車を作ってるとこだよ。欠陥車が出回るわけないじゃん」って。
昨日の新聞にも、そういえばリコール車の記事があったな。この作品を読むと、ああ、○○のとこでも内部では相当軋轢あったんだろうな、もしかして内部では隠そう、いや、公表だ、なんて駆け引きがあったんじゃないだろうか?と妙にリアルに想像してしまう。

長いんだ、これが。真相が明らかになるまで、気を抜けない。池井戸作品には、そういうところあるから。

でも、この本の内容とは別に。私はこの本を読んで、
心を込めて育児しなくちゃ
と思ったよ。6歳の子どもを遺していかなくてはならなかった被害者。
その遺族の悲しみ、私はここまで子どもたちを愛してるだろうか?もちろん愛してるけど、100%全力投球(懐かしいフレーズ!)してるだろうか?

被害者の無念がズシンと重く響いた。



posted by じゃじゃまま at 09:20| Comment(15) | TrackBack(14) | 池井戸潤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
じゃじゃままさん、こんにちは♪
ご訪問コメントありがとうございました!
じゃじゃままさんの池井戸さんの感想を見せていただいたのですが、次は「MIST」に決定しました(笑)
それに、他の感想レビューもすごい豊富で、じゃじゃままさんの読書量に驚いています!
趣味が重なる部分もあるようで、嬉しくなったのですが、つい最近読んだものでは佐々木譲さんの「制服捜査」などが面白いと思います。
よかったらチェックしてみてください♪
また参考にさせてくださいね♪
Posted by short at 2007年01月11日 16:06
じゃじゃままさん こんばんは。
池井戸さんの作品が面白いのは、善悪がはっきりしてるからなんですよね。
しかも悪は権力側で、善は弱小。
だけど、裏側は詳細でわかりやすいんですよね。
まだ既読は少ないのですが、いろいろ読んでみようと思います。
私もいろいろ参考にさせてくださいね。
よろしくお願いします。
Posted by bon at 2007年01月11日 20:42
こんばんは、じゃじゃままさん。
正義とは、どこにあるのか、
大企業とか、権力側とかの方にあると思う感覚が一般的だろうが、そこを見誤ってしまうかも知れないような気がします。
この本は、良かったです。
Posted by モンガ at 2007年01月12日 00:05
shortさんへ
池井戸さんのファンって本当にあまりお見かけしたことなかったので、すごく嬉しいです。難しい専門用語は無視無視(笑)で、池井戸さんってやっぱり頭のいい人なんだな〜と思います。専門用語は使うけれど、全体的に読みやすいですもんね。そういう風に書ける人は、頭がよいのだと思います。「MIST」ほとんど忘れちゃってるので、shortさんのレビュー楽しみにしてます。

bonさんへ
そうなんですよね〜、ベタだけど、善悪がはっきりしていて、しかも善は弱者。だけど最後は正義が勝つ!ってところもいいんですよね。たま〜に闘いの行方は余韻だけを残してそのまんま、というのもあったりするので油断できないのですが、池井戸さんはこの作品って、すごく注目されるかもしれないですね。

モンガさんへ
池井戸さんって元銀行員なんですよね。だから書かれてることって、モデルケースがあったり、それに近いことが実際にあるんだろうな〜と思いながら読んでます。
銀行の世界はまったく興味ないけれど、ああいう世界に身を置いてる人って、出世、エリート、いろんなこと大変そうですね。
この作品は、本当に力作だと思います。
Posted by じゃじゃまま at 2007年01月12日 10:21
こんばんは!
TBありがとうございました。
この作品は面白かったです。
被害者側・赤松社長の側に感情移入して一気読みでした。
企業のあり方なども考えさせられるところがたっぷりでしたね〜自動車業界だけじゃなく、都合の悪いところは隠す体質って、どの業界にもあるんだなぁ〜と最近のニュースを見て思います。
ちゃんと、顧客の方を向いて欲しいですよね。
Posted by エビノート at 2007年01月16日 20:19
池井戸さんって得意分野が金融系が多いので、今まであまりコメント見かけなくて、「空飛ぶタイヤ」で絶対多くの人を惹き付けたと思います。直木賞は残念でしたけど。
難しくて理解できてない部分もありますけど、大体においては分かりやすく書かれてる小説多いので、是非是非読んでみてください〜〜。
Posted by じゃじゃまま at 2007年01月18日 09:42
池井戸作品たくさん読んでらっしゃるんですね〜。
私はコレが初読みでしたがすっかり参っちゃいました♪
これからバンバン読んでゆきたいと思います。
次は何にしましょ。
じゃじゃままさんのオススメは?
Posted by ユミ at 2007年01月30日 22:23
池井戸さんは金融関係が多いのですが、一応読みやすくは書いてくれてるんですけど、なにせ専門用語も多くて。
「オレたちバブル入行組」なんか軽くて読みやすいです。
「BT’63」も乗るまで時間かかりましたがそれなりに面白かったですね。あとは「最終退行」もそれなりに・・・。
でもやはりこれからは「空飛ぶタイヤ」が池井戸さんの一番になるでしょうね。
ユミさんの感想も聞かせてくださいね。
Posted by じゃじゃまま at 2007年01月31日 20:35
こんばんは。

私もこれが初池井戸さんだったのですが
前に「オレたちバブル入行組」をチェックしていたのに今気がつきました。
読んでみます。

私も、家事育児そっちのけで読んだにも関わらず、子供に全力投球しなきゃだなぁって思いました。
Posted by なな at 2007年04月13日 22:42
ななさんへ
おお〜!ななさんもですか!?この小説は決して育児に反応するような小説じゃないはずなのに。
私はタイヤ脱輪事故で亡くなった女性の遺族が、いかに無念か、彼女がどれほど子どもを慈しんでいたか、のところに反応してしまいました。

私はそこまで全力投球しているだろうか、と。
自分の趣味を優先して、子どもを邪険に扱っていないだろうか、と。
この作品が池井戸さんの今までの中では傑作だと思います。
Posted by じゃじゃまま at 2007年04月15日 07:59
じゃじゃままさんこんばんは。確かに真相に辿り着くまでの道程は長かったですが、夢中で一時も目が離せませんでした。
ところで、じゃじゃままさんの記事を読んでいると他の池井戸作品に興味が湧いてきてしまいます。
Posted by たまねぎ at 2007年07月02日 00:57
たまねぎさんへ
池井戸作品、結構好きなように見えますよね。実際好きなんですけど、正直私のような金融オンチがよく読めたな〜と思っています。(笑)
あのラストのスカッとする爽快感が堪らないんですよね〜。(笑)
Posted by じゃじゃまま at 2007年07月03日 22:20
 (今のところ)最後の池井戸作品、最後に取っておいた甲斐がありました。面白かった!

 ミステリーである訳でなく、ほとんど予想通りに進行していくのに面白い。もうページをめくる手が止まりませんでした。
Posted by higeru at 2008年10月24日 00:56
どうしていままで読まなかったのだろう、と思うくらい面白かったです。
きっかけをくれた直木賞に感謝!笑
Posted by ふらっと at 2011年09月01日 06:43
ふらっとさんへ
この作品になにか賞をあげたいくらいの力作だと思いませんか!?(爆)
私の中では常にこの作品が池井戸さんのbPで、最高傑作です。
Posted by じゃじゃまま at 2011年09月07日 23:14
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