2013年01月15日

猫背の虎 動乱始末 真保裕一著。

《★★★》


安政に起こった大地震。その後に起こった江戸の町の混乱を、図体は大きいが、仏の大龍と親しまれた亡き父や隠密廻りさながらの母、二人の出戻りの姉に気圧され、ますます猫背になっていく同心、大田虎之助の動乱始末記。

「第一章 大江戸動乱」 臨時の臨時で本所深川の市中見廻りを仰せつかった虎之助は、父の片腕であった岡っ引き松五郎の力も借りて、江戸の町を走ることとなる。
かつて自分の妻と娘を奪った義弟が目の前にいた。料理人佐吉は復讐しようとするも、人違いをしてしまった。虎之助は佐吉を罪に問うのではなく、佐吉をそこまで追い詰めた過去を思い、働く場を与える。それは佐吉に生きる希望を与えることでもあった。

「第二章 神隠し」 千香は地震の混乱に亭主の浮気相手の赤ん坊をさらってしまった。
船宿の主人、重吉の愛人が死んでおり、隠し子がいなくなっていた。ところが、重吉の女房は無実だった。
亭主に浮気されている女が二人。虎之助は千香が反省していることを認め、「子供をさらったのではなく、地震で潰れた家から助け出してあげたのだ」と。そんな千香には、亭主よりも心配してくれる使用人がそばにいるから、救われた。

「第三章 風聞始末」 地震のあとの混乱や人の不幸を読み物として生業にしている男がいた。妻や舅に軽蔑されるも、とうとう幕府を陥れる読み物にまで手を出してしまい危うく口封じされるところだった。それでも男は妻や子供の約束を破ってまで元の道に戻ってしまう・・・。

「第四章 返り花」 遊女に恋した男がいた。地震の混乱の最中、新しい人生を与えようと画策するが、ばれてしまう。それを切なく見つめる虎之助。
仲間の六郎衛門のことをとやかくは言えない。自身もまた同じように許されない恋をしているのだから。

「第五章 冬の紅」 佐吉の密告通り、町会所の米の数が合わない。調べる虎之助は、亡き父の不正を疑う。
徐々に明らかになる真実。そして、かつて佳代との縁談が進んでいたことも知り、運命の皮肉を思う。
愛する佳代は、夫の元へ戻ってしまい、切ないような、でも佳代と見代の醜い姉妹の争いも見てしまったから、虎之助には今度もっといい縁談を持ってきて欲しい。

佐吉の義弟もこのまま許したくないし、そういえば籠の中の死体、どの章で解決したんだっけね。
ところどころ章をまたいでたから忘れちゃった。


posted by じゃじゃまま at 17:36| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 真保裕一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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