2013年03月02日

新月譚 貫井徳郎著。

《★★★》


一人の編集者が、絶筆したかつての女流作家へ、もう一度書いて欲しいと願い、訪問する。
そして、賞を総なめにした作家が、なぜ49歳という年齢で絶筆してしまったのか、あまりにも美しすぎる容姿におののきながらも、理由と過去を知ることになる。

咲良怜花、その見る者を絶句させてしまうほどの美貌を持った女性作家。
彼女がやがて語り出す自身の過去には、その美貌の隠された秘密、決意、一人の男への狂おしいまでの執着、それが咲良怜花を作り出した理由であり、作風の変化が明かされる。

正直、貫井氏といえばなにか後味の悪い事件を想像してしまう私だけど、誰も死なず、いや殺されず、ああ、今回はそういう話じゃないんだ、とちょっとがっかり。
・・・したのは確かなんだけど、一人の女性の恋愛話であるんだけど、結構分厚いのに、なぜか先が気になって案外夢中になって読んでしまった。

不思議なんだよね。咲良怜花=後藤和子が一途に求め続ける男との恋愛はどこか古臭くて、こんな恋愛が延々と語られるだけなのか〜と辟易したのも事実なんだけど、それでも気になる、読み続けてしまう。
ただの女にだらしないだけの男なはずで、ずっと和子の視点から語られるだけなのに、なんか目が離せないんだよね。

一番盛り上がったのは、和子の高校時代の友人、季子との三角関係だったけど、読みきってしまった自分が不思議。
正直、作風の変化が言い訳がましく??語られたけど、そこはちょっと分からなかった。
一人の男に、認めて欲しいというだけで、そんなに変わるものなのかな。私は作品を生み出すってことが分からないからなんとも言えないけど。

別人が書いたって思ってしまうほど、変わるものなのかな〜って。
今までそんな風に感じた作家さんっていたかな。

一番、気になったのは、和子が木之内に貸した一億円って返ってきたのかな。

posted by じゃじゃまま at 21:07| 神奈川 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 貫井徳郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まったく不思議です。
何がここまでぐいぐい読ませるのか。
美しい恋愛物語でも、感情移入できる登場人物でもないのに、このボリュームが苦にならないどころか、先を知りたくてたまらなくなる。
貫井さんに魔法でもかけられた気分です。
Posted by ふらっと at 2013年03月04日 13:50
ふらっとさんへ
本当に不思議ですよね〜。なにがこんなに読ませたのか。
だって結局は整形した女の、男への愛を貫いた話ですよね。どうしてあんなにも木之内に執着したのかも理解できないのに・・・読みきってしまった。(爆)
Posted by じゃじゃまま at 2013年03月07日 22:21
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Tracked: 2013-03-04 13:51
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