2013年05月27日

スタンダップダブル! 小路幸也著。

《★★★★☆》


離れ離れになった仲間のために、絶対に甲子園に行くんだ!
神別高校ナイン、マネージャー、監督、そして彼らの不思議なプレーに気付いた新聞記者が夢を叶えるために奮闘する、心温まるハートフルストーリー。

絶対に甲子園に行って、自分たちの姿をみんなに見せるんだ。今はここにはいない施設の園長のためにも。
その夢のために、彼らの不思議に気付き取材を開始した前橋絵里に接触してきた山路蓮。彼の目的も、彼らを甲子園に連れていくこと。
もしかしたら夢を叶えるために、彼らはたくさん傷つかなくちゃいけないかもしれない。それくらいの過去を彼らは持っていた。
そんなマスコミの攻撃から守るために、前橋絵里に山路はすべての事情を話し、協力を請う。

基本、絵里も上司である伯父も、職場の人たちもみんないい人だから、親のいない彼らが施設の中で野球を通して絆を深めていったこと、それが園長の止むにやまれぬ犯罪で施設が閉鎖され、みんなバラバラになってしまったこと、野球をやっていた少年たちだけは中学の校長先生の計らいで親戚や近くの人に養子にしてもらっていること。そんな想いを受けて、絶対に甲子園で離れ離れになった仲間に、メッセージを送らせてあげたい、障害はなんとしても取り除いて見せるって絵里たちは応援するんだよね。

みんながナインやマネージャーを心から応援してあげてる。
山路の頼みで、昔バッテリー組んでた親友田村も監督として就任する。すべてが彼らの夢のため。

あんまりスポーツ観戦はしないけど、昔昔、プロ野球にかなり夢中になっていた時期もあってか、サッカーよりは野球、そしてかなり面白く読めた。

双子の不思議な能力も魅力だったけど、山路さんとの関係や、それぞれの人間模様も込み入ってるけど、基本は温かい。
ただ、数カ所そのままになっているのが気になった。
絵里の実家との関係。北海道にかつてなにがあったのか、問題を抱えてるらしいこと。
山路と田村のかつての同級生でなにか恨みを抱いているみたいなフリーライターさん。
山路と双子ちゃんの再会や、園長先生とのその後。

え〜、このまま終わりってあり?
次回作は、野球のプレー云々よりも、そっちの人間模様を中心にきっちり仕上げてほしいかも。
でも本当に温かくて、小路氏らしい、一気に引きこまれた作品でした。





posted by じゃじゃまま at 10:01| 神奈川 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 小路幸也 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小路さんのことなので、放り投げっぱなしではなく
次作できちんと回収してくれることでしょう。
人間関係中心の物語になりそうですね。
Posted by ふらっと at 2013年05月30日 17:10
ふらっとさんへ
次回作が楽しみです。
プレー自体もそれなりに分かり易くて楽しめましたけど、次回はじっくりその辺(?)をはっきりさせていただきたいですね。(笑)
Posted by じゃじゃまま at 2013年06月03日 21:35
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