2013年05月27日

にわか大根 近藤史恵著。

《★★★★》


南町奉行所の同心、玉島千蔭が江戸で起こる事件に、八十吉や人気役者巴之丞、吉原の人気遊女の梅が枝たち、いつもの面々と解決していくシリーズ第三段。

三つの短編でありながら根底では、千蔭の継母お駒の従姉妹のおふくの縁談があり、やきもきしながら読んだ。
「吉原雀」 吉原で遊女が三人死んだ。それぞれの死因は別だが、三人ともが雀という言葉になにがしかの関係があり、そんな時、まるで巴之丞が関係しているかのように、巴之丞と死んだ三人の遊女にそっくりな役者絵が描かれる。そこに小さく雀が描かれ、千蔭はなにかに気づく。
遊女を診た医者の秘密、お駒の従姉妹のおふくの家出。お駒は千蔭との縁談を目論んでいるようで・・・。

私は基本的にお駒が嫌いなので、どうも釈然としませんね〜。

「にわか大根」 巴之丞が江戸に来たのと入れ替わりに巡業に出た市村座の村山達之助。巡業から戻った途端、別人のように大根役者になり下がっていた。そして達之助の息子が転落死した。
大人の男女の駆け引きやもつれで小さな命が奪われた。

「片陰」 井戸で男の死体が見つかった。巴之丞が探している昔馴染みの男の相方と分かり、調べるが、その相方円蔵の悪い噂はまったくきかない。誰からも慕われる男がなぜ?誰にも優しすぎたが故に、円蔵を挟んで、男と女が道を外す。
お駒の従姉妹のおふくが手代の長吉と駆け落ちしたという。平野屋へ行くと、継母であるお槇は、以前から二人は恋仲だったという。千蔭の目がすっと細められる。
そこには店や店の今後を憂うお槇の本心があり、決しておふくのことが嫌いでいじめていたわけではないことも分かる。
おふくの入水自殺を必死で止めた長吉の潔さに、ようやくおふくの目が開かれる。恋に落ちるのなんて一瞬だよね。

そして、梅が枝と千蔭の今後もすっごい気になる。






posted by じゃじゃまま at 10:27| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 近藤史恵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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