地上11階に住む雛子の家は、単身赴任で不在の父、理一、その母である祖母萩乃、姑と同居という形で母、圭以子、そして弟、真人で形成されている。
ある日萩乃が通信不能な状態になり(ボケという)、母が騒ぎ出す。そしてそれをヒステリックな状態と位置づけ、雛子だっておばあちゃんの様子がどこかおかしいと気付いていながら、なにも行動は起こさない。私は母、圭以子の心配も背負ってしまうであろう重荷も分かるから、雛子の態度は好きになれなかった。決して。それが大島作品では珍しいことなんだ。主人公の女の子をこんなに嫌いになるなんて。
萩乃を失ってからの家族は、ある意味大島ワールドというか、ようやく温かみを帯びてきたかも。
萩乃の着物の袂に入れてあった鋏と時計。その意味に雛子が気付き、真人と一緒に行動を起こす辺り。そして外側から応援するいとこの良一。
「空気」は「宙の家」の後日談。ここには萩乃がいなくなってから眠った状態だった雛子が起き出すまで、真人の親友のフミマルの兄、波貴をまじえて再生するお話。大島ワールドがまた輝きだした作品だけど、波貴だけは異端な存在と感じた。
その他はみんな大島ワールドの住民。確かに。
私はこの話を雛子と波貴の物語というよりも、雛子と真人と良一、そしてフミマルの物語だと位置づけたい。
「宙の家」も確かに読み終えた後、雛子が少しだけ成長していた。やはり大島ワールド健在!



透き通ってる感じがするんですよね。
自分がどんどん透き通って浮かんでいくような心地でした。
軽くも明るくもない物語なのに
ほんとうにこの世界観は独特なものでした。
大島作品の特徴かもしれないですね。なかなか書けないですよね。
私なら(もちろん書けないですが)果てしなく重いものになりそうです。
痴呆という重いテーマでありながら、雛子とおばあちゃんの通信(カタカナ)には笑いです。
こういった可愛らしさは大島さんらしいですね。個人的には「空気」の方が好きでしたけど。
私も「空気」の方が好きでした〜。
細かいところは忘れちゃってますが、大島さんらしい人々が出てきて。