2014年01月20日

噂の女 奥田英朗著。

《★★★》


「中古車販売店の女」から始まった。
ある地方都市。中古車を買った先輩に付き添い、販売店にクレームをつけにいくことになった雄一。買った当事者よりも、とにかくなんでもケチつけてなにかしら巻き上げたい後藤に引きずられる形で行った店で、雄一は中学の同級生、糸井美幸に会う。
クレームは思った以上に難航し、いきり立った後藤が毎日押しかけ、それに引きずられ雄一も行く羽目になったが、どうやら美幸も自分に気付いたようだ。

昔は目立たなかった彼女が、今では肉感的でそそる感じになっていて、しかも元同級生に聞いた噂では、キャバクラ嬢になったり、会社社長の愛人だったりと、ムラムラしてくる噂しか聞こえてこない。
図々しい後藤は、ほらほらと、なにかとけしかける。

当の美幸も、意味ありげな行動をする。

そして、「麻雀荘の女」では、勤めていた会社が倒産した美幸が雀荘でバイトしている。
ここから「○○の女」は全部美幸のことなのだ。

どこにいっても、男を物色し、同性には頼れる姉御であったりと、ますます美幸の噂は増殖していく。
弟はやくざだし、愛人は次々に死ぬし、美幸はどんどん強力になり、空恐ろしい。
やがて、美幸の化けの皮は剥がれ・・・そうになるのだが、どこまでいっても美幸は無敵なのだ。

いったい、美幸は愛人や夫殺しで捕まるだろうか。私としては捕まって欲しい。
パチンコ仲間に睡眠薬を入手させたのも、警察に早く掴んで欲しいし、そうだそうだ、あの子供。あれは夫の子ではなく、きっと義理の息子の子どもに違いない。なんという悪魔のような女なのだ。本当に噂の女なのだ。




posted by じゃじゃまま at 17:03| 神奈川 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 奥田英朗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんなの小説のなかだけのお話しよねぇ…、と言ってしまえないのが、なおさら恐ろしいです。
現実の事件ではつかまっているけれど、美幸は間一髪のどころでどこまでも逃げ延びそうで、空恐ろしいです。
捕まったとしたら、取調室での供述場面で一冊続編が作れそうですよね。
Posted by ふらっと at 2014年01月20日 19:35
ふらっとさんへ
ああいう女は捕まっても、なんだかんだと誰かを抱き込んでうまく逃げおおせそうですよね〜。
最初はただの男好きなのかと思っていたら、本当に怖い女で、よくよく考えると怖い物語でしたね。
Posted by じゃじゃまま at 2014年01月23日 16:05
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

噂の女*奥田英朗
Excerpt: 噂の女(2012/11/30)奥田 英朗商品詳細を見る 中古車店に毎晩クレームをつけに通う3人組、麻雀に明け暮れるしがないサラリーマン、パチンコで時間をつぶす失業保険受給中の女、寺への寄進に文句たら..
Weblog: +++ こんな一冊 +++
Tracked: 2014-01-20 19:39
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。