2014年08月21日

刑事の骨 永瀬隼介著。

《★★★☆》

連続幼児殺人事件の捜査本部で、捜査を仕切る若き管理官、不破。
情報漏洩に頭を悩ませながらも、このままノンキャリのエースとして昇るところまで昇りつめようとしていた矢先、かかってきた一本の電話。
それは、連続幼児殺人事件の犯人しか知りえない秘密の暴露を持つ電話。
大勢の捜査員が見つめる中、不破は犯人との交渉に失敗し、同期の警察官に「ぶち殺せ!」と指示を出し、真犯人を追いつめるも取り逃がすという失態で、二度と浮上することができなかった不破。

射撃の腕を持ちながらも、度胸に恵まれず、追い詰めた真犯人を取り逃がした上、同期である不破の刑事人生を終わりにさせた田村。
その後、連続幼児殺人事件の犯人は四人目の犠牲者を出したまま逃げ切り、時効が成立してしまった。

退官後も不満を抱えたままの人生を歩むことになった不破の元に、田村ことホイチが訪ねてきた。

本当は、取り逃がしたままの真犯人を捕まえたい、いや、見つけた、と言いに来たのかもしれない。
素直になれない不破は冷たくあしらったまま、なにも言いだせないホイチを送り出す。
翌日、ホイチの死体が発見された。自殺だという。

自殺に納得できない不破は、ホイチの部屋で幼児連続殺人事件の捜査ノートを見つける。

そこには当時ホイチが真犯人に遭遇する前に、犯人を見ていた高校生の名前や、被害者遺族のことが書いてあった。
一人一人に当たる不破。そして、一人の名前を発見する。栃尾眞一。
栃尾は警察OBで、過去に自分も幼子を殺害され、妻が自殺するという壮絶な過去を持っている男だった。
栃尾の協力も得て、ホイチの捜査を引き継ごうとした不破。

そこに、当時の目撃者であった高校生、犯人確保に成功していたら出ることのなかった四人目の犠牲者の両親、元片腕であった部下の刑事も絡んで、事件は思わぬ方向に進んでいく。

どうなるんだろう?誰が犯人なんだろう?って止まらなかった。でも、あれまあれま、連続幼児殺人事件に犯人が二人いたとは、四人目の犠牲者の母親千恵の執念といい、元夫の下嶋譲の異常さといい、栃尾の正体、盛りだくさん。

警察の隠ぺいは、必ず出るね。
でも、最後の最後で刑事を見せた不破の行動は、考えたね。
小説はその後は書いてないけど、不破が模倣犯であった犯人を殺害し、出頭したら、取り調べで過去のいろんなことが出てきて、これもまた警察は隠ぺいするんだろうか?

これぞ、ハードボイルド。




posted by じゃじゃまま at 10:04| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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