2015年02月23日

ケモノの城 誉田哲也著。

《★★★☆》

記憶にある、尼崎の監禁殺人事件や、北九州で起きた一家監禁殺人事件など、明らかにそれがモデルだよねって物語。
ある少女が保護された。証言を元にあるマンションの一室に行くと、大量の血痕の反応が出た。少女と一緒に暮らしていた男女は一体誰なのか?
物語の冒頭には、ある青年の告白があり、人を殺そうとかそういう感情など持ったとしても実行に移すことなんてない。あの男に会うまでは・・・なんて意味深なセリフ。
この青年と恋人の生活に、ある男性が現れて、彼らとマンションで監禁されていた少女の事件が一体いつ結びつくのかハラハラしながら読んだ。

このハラハラ感が誉田氏の思う壺なんだろうけど。

少女の証言から出るある男女の名前。警察は必死に行方を追うが、追えば追うほど深い闇を覗くことになる。
関わった人間の、周りの家族たちも消えている。
小説では、二家族が犠牲になっていたけど、保険証の女性とか、え?まだいたよね?って嫌な気分になる。

逃げようにもあんなにボロボロになるまでよく我慢したよねって思ってしまう。
もっと早くどこかに相談できないものか、って思ってしまうけど。

実際の尼崎の事件とか、女の指示で自分の身内によくそんなことできるよねって思ったけど、小説でも自分の身を守るために親を裏切ったり、いや〜、気分悪かった。まったくもって理解できない。
なんでそんな男にそこまで傾倒するかな。

「ソウルケイジ」に似た切ないラストへと加速していったけど、そこはちょっと無理があったかな。
「ソウルケイジ」のようにはならないし、超えなかった。

そっちに持っていこうとすると、青年の恋人の父親の存在を替え玉にするしかないんだろうけど、無理があったかな〜。
だったら、恋人の父親が監禁の犯人でしたっていう方が、いやだけど、いやだけど!!でも現実的にあり得る展開だったのに。
読者をミスリードしたいがために、ちょっと無理のある方向に持って行ったなって正直思った。

でも切ないラストにはなったけどね。
でも久々に誉田節を読んだ気がする。

posted by じゃじゃまま at 17:32| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 誉田哲也 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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