2015年04月21日

満月の道 流転の海第七部 宮本輝著。

《★★★☆》

前作からかなり時間が経ってしまったので、登場人物で、誰だっけ?というようなことが多かった。
しかも、あんまり説明がないんだよね。
他の作家さんだと、毎回説明される水戸黄門みたいな感じで、いちいちこれはこうでああで、みたいな説明が入るんだけど、宮本氏のこのシリーズは、普通にさらっと流れていく。
この物語は、宮本氏の自叙伝的小説なので、「私の人生続いてるし時間は流れてるから戻っていちいち説明しないよ」的な?

ま、いいけどね。
でも、父、熊吾や母、房江の価値観や見方は、深みがあって、このシリーズはいつも思うんだけど、刻むものが多い。
熊吾や房江が人生において、本当に苦労して辛酸を舐めてきたり、経験によって掴んだものが多いからこそ出る言葉だったりするんだよね。
そして、それが間違っていたりもするけれど、人間味がある。

ドラマのように、登場人物が事件を起こして劇的に解決するような展開も少ない。
跡を濁して行ったまま去って行く者も多いし、それがまるっきりのフィクションとは違う。
熊吾はまたもや会社の人間にお金を騙されるし、やけぼっくいに火がついて女にうつつを抜かしてる間だったから腹が立つ。
せっかくうまくいっていた会社の経営が危うくなり、今後どうなるんだろう、というところで終わっている。

次は伸仁は大学生だろうか?熊吾の中古車会社はあのまま潰れてしまうんだろうか?
房江は城崎できれいな満月を見られただろうか?麻衣子のお蕎麦屋はどうなってるだろうか?

それまで覚えていられるだろうか?



posted by じゃじゃまま at 18:16| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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