高校生になった時、父の転勤、母の海外出張と、一気に「離婚」に向けて家族が動き出す。
それまでは家庭内別居とはいえ、安定した3人のバランスが一気に崩れだした。
一人依子を置いてはいけぬ、と母の実家に行かされそうになるところに、「うちにくれば?」とクラスメートの梢の遠隔操作により、居候慣れしている梢一家に下宿することになる。
本当に作家さんのカラーによって、物語っていろんな色に染まるんですね。大島カラーになると、不思議な重力でほんわかほんわかと柔らかい風船のように物語は進んでいく。
依子のきょとんキャラ、梢一家の家にいつも知らない誰かがいて、それを受け入れる包容力とでもいうんでしょうか、賑やかで、こんな風に前向きで自然体で生きていけたら、って大島作品を読むといつも思う。
ここで、依子の前に夜逃げ?で台湾に行っちゃったクラスメートの沖田君の存在も忘れられない。台湾に行った後、二人の会話の中でしか登場してこないんだけど、きっと沖田君と依子は淡い相思相愛なんだよね。卒業して台湾で会っても、その後進展しないかもしれないけど、沖田君の存在は、支えになるんだろうな〜と予感させてくれちゃう。そのくせ登場回数の少なさは潔いよね。
いつも大島作品では書くけど、終わった後に主人公の女の子が少し成長してることに気付く。どうってことのない日常、話なのに、うつむきがちだった女の子が、すっと顔を上げたように、そんな小さな成長だけど、感じることができて嬉しい。
依子も、親がこのまま本当に離婚するかもしれない、だけど、依子も一歩踏み出さなきゃいけないって気付けて、依子だけじゃなくて自分にもエールを送りたくなっちゃう大島作品に、バンザイ!



他人の家は良く見えるは、なるほどと唸ってしまいました。
丁度今日、「ココナッツ」「空はきんいろ」を借りてきました。
大島さん、いいよね!
梢の一家は温かくて素敵だと思いました。でも私には賑やか過ぎて疲れちゃうかなー。依ちゃんのようにはうまく順応できないかも。(^^ゞ
「空はきんいろ」は未読なんだけど、児童向けかな。「ココナッツ」はまさしく児童向けでした。
そう・・ちょっとだけ成長する、そのちょっと加減が、いい感じです。若い柔らかい心が少し変化するときをそっと掬う大島さんの筆が好きだと感じますね・・。
大島さんの柔らかい眼差しが浮かびます。
なにも大事件が起こったわけじゃなく、誰にでも起こりそうな日常を描いてるのが、読み終えた後元気になる元なのかな〜なんて思います。
大島作品では、主人公が気負わない感じで、好きだなあと思います。
そしてそして、「誰にでも起こりそうな日常」というフレーズ、そうそう!ってうなずいてしまいました。
いかにもクラスの中心でございます!みたいなキャラはいないのがいいですよね。いっつも、女の子同士の中でうまく付き合えない不器用な子とか、自分の世界を大切にしてる子とか。
そんなところも私は好きです。
なぜか上手くいくほうに転がっていきそうな予感を抱かされますね。
それもたぶん、依子がほんの少し成長したからなのでしょう。
絶妙です。
そうそう、大島作品はなにがどう解決したわけでもないのに、予感ありますよね〜。そこが好きな理由でしょうか。
大島さんの新作心待ちにしています。