4人の幼なじみ。市を牛耳るほどの力を持った家に生まれたシュン。
シュンの祖父の下した決断によって父を失い、そのことが原因で事故に遭い障害者となってしまったトシ。
幼なじみの中で紅一点で、二人の男性に愛されたミッチョ。
いつも中間に立ち、場を和ませてくれたユウちゃん。ユウちゃんの存在は、最後の最後で、なるほどね!!と価値をあげた。
冒頭の少女殺害事件がどんな展開になるのか、私は最初、ミステリを手にしたのかと思った。よくよく考えたら、これは重松作品で、犯人探しの話でもなく、命の話だった。
憎み続けることと、赦そうとする気持ちでは、どちらの方が難しいのだろうか。責められる方と、責める方では、どちらが辛いのだろうか。
命に余命という期限がつけられたとき、なんていうのか、因果応報という言葉を思い出した。
悪人が病気になると言ってるのではなく、自分で自分のことを、ああ、あの時あんなことをしたからだ、とか、あんなこと思ったからだ罰が当った、と自分を責めないような生き方をしていきたいと思った。
一人の人間が自分の余命と向き合って生きていった4ヶ月間。そして周りにいた家族友人それぞれの時間。読んでいるうちに、自然とこちらまで余命と向き合ってしまっていた。
残していく家族のこと、離れていた親子がまた一つの親子に戻るまで、ゆっくりと重松作品で、目が腫れるまで泣かせてもらいました。
しいていえば、冒頭の少女殺害事件、なくてもよかったんじゃないかな。死は少ない方がいいし、真由ちゃんは殺されて欲しくなかった。
それに、私なら、多分、夫を赦さない。


色んな意味で考えさせられた作品ですが、あまりにも不幸が多すぎました。
全てを受け入れられなかった事が、残念でなりません。
そうなんですよね。多すぎました。
冒頭の真由ちゃんの事件は、正直この話にはなくてもよかったのではないかと。あまりにも不幸すぎます。
そして川原さんの妻を許した気持ちが、よく分からなくて、余計、ない方がよかったな〜と。
でもシュンやその周囲の人たちの話は、泣きました。
真由ちゃんの事件は確かにいらなかったかも。
あの4人だけじゃなく、真由ちゃんのお父さん、ミユも悲しい過去がある。
不幸のオンパレードですよね。
私も川原さんが妻を許した気持ちがわからない。
いきなり、少女殺害で泣かされたと思ったら、事件内容に唖然でした。
でも最後は、「ありがとう」という言葉が、とても響く本でした。
赦すのも、赦して欲しいと願うのも、どちらも辛いことです・・。でも、赦したいと思うのも、また人間で。その難しさを、文学が考えていくことって、必要ですよね。重松さんの願いを感じる本でした。
川原さんが許したところまでの過程がほとんどなかったので説得力に欠けるというか、やっぱり自分だったら許せないと思うんですよ。
なので、「許す」というテーマならば、真由ちゃんの事件と幼なじみの4人の出来事は別作品の方がよかったですね。4人の人物だけで充分でしたね。
juzjiさんへ
最初の少女殺害事件が一体どんな関係を持っていくのかな、と思いながら読んでいました。
う〜〜ん、川原さんの心境がいまいち分かりません。男性と女性の違いですか?
私が妻で、川原さんの立場なら、許しませんし、一緒にはいられません。憎しみだけが残ってしまう気がします。
ERIさんへ
「赦す」って難しいですよね。憎み続けてる限り自分も苦しいんですよね。できれば「赦したい」。その方が自分も楽になれるはずなのに。でも川原さんのようなことがあったら、我が子を失うわけですから、そう簡単には・・・。そういえば「氷点」も夫は妻を憎みながらも一緒にいましたね。
ああ、「カシオペアの丘で」は川原さんのことはほんのきっかけだけなのに、そっちをしつこく語ってしまいました。
シュンのおじいさんの「赦されたい」という気持ち、人間として安心しました。
冒頭の真由ちゃんの事件で、詰め込みすぎてしまった印象です。
千太郎のことも、深く掘り下げてほしかった気がしますし…。
枚数不足でしょうか?。
トラバさせていただきました。
真由ちゃんの事件と本題との次元がちょっと違うような気もするんですよね。同じ「許す」でも、意味合いが・・・。
それに4人の話と、真由ちゃん関連の話は、それぞれで物語ができそうで、それぞれ単独で読んでみたかったのに、勿体ない気がしました。一緒くたにしてしまったのが。。。
ただ、川原さんの苦悩に触れることで、四人の気持ちの質もより深いものに変わっていったような気もしています。
近い関係の幼なじみには言えないきつい台詞も、川原さんになら言わせられる、という面もあったかな、とも。
でも、あまりといえばあまりな事件でした。
この物語は、重松さんのメッセージがたくさん込められてましたね。あれもこれも、って伝えたいことが想いが伝わってくるようでした。