2007年10月08日

夜市 恒川光太郎著。

どなたかのブログでこれは面白そうだ!と思い、借りてきた。
うん、面白かったよ〜。どこか懐かしくて、こういうのをノスタルジックというのか?読んでると、自分の幼かった頃の夕方の町並みを思い出してしまった。
町並みだけじゃなく、両親に甘えてた子どもの頃の自分、そんなものが思い出されて切なくなった。

とはいえ、別にこれは家族の話じゃないんだよ。「夜市」は、なんでも手に入るという人間界ではない別の世界の夜市。偶然そこに入り込んでしまった少年、そこで少年はなにを手放し、なにを手に入れたのか。そして数年後、友人を伴い夜市に現れた青年は・・・。「夜市」とは一体なんなのか?
なんか子どもが今ハマってる「ゲゲゲの鬼太郎」の世界のようだ。
もしも、「夜市」に行ったらなにを手に入れるのか、ちょっと想像して怖くなった。

「風の古道」は、タイトルからしてこれもまたノスタルジックで、いい意味での切なさを感じるかと思ってたら、想像とは違った。
少年が父親とはぐれてしまい、この世のものではない道に迷い込んでしまった。
その道は、私たちの世界には存在していなくて、「綻び」と呼ばれる場所か、もしくは正式な出入り口からしか入れない。でもそこはどこかは分からない。その世界には、人間ではない異形なものたちが住んでいる。ありえないけど、もしかしたら、見えてないだけで、本当はあるのかも・・・って思わせるとこがうまい。

軽い気持ちで足を踏み入れてしまった少年とその友人。古道で出会ったレンの過去と、宿敵コモリの正体。心臓ちょっとバクバクしながら、そういうことか!!と古道を悪用してるコモリに腹が立ったり、少年がこのまま古道に居残るんじゃないかと心配したり、恒川氏の書く鬼太郎っぽい世界、面白い。


posted by じゃじゃまま at 17:36| Comment(16) | TrackBack(11) | 恒川光太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。私もこの作品大好きです。
幻想的な世界が目の前に広がりますよね。
自分達が気づかないだけで本当はこういう世界が
あるのかも??なんて思ってもみたり。
「風の古道」は特に良かったです。
Posted by ゆき at 2007年10月08日 19:11
こんばんは。
恒川さんの描く世界っていいですよね。
特に古道はすぐ側にありそうな気がして
色々想像しちゃいました。

じゃじゃままさんのところも「ゲゲゲの鬼太郎」好きですか?うちもです。
この間カラオケに行って、「ゲゲゲ」の昔バージョンの歌を入れたら歌えなかった子供達。
あのテンポじゃないとダメみたいです。
Posted by なな at 2007年10月08日 20:01
コメントありがとうございました。
確かに『ゲゲゲの鬼太郎』に似てますね。
何とも言えない子供の頃ぞくぞくした世界、
薄暗い雰囲気が読んでいて伝わりました。

こういう独特の世界を書くってすごいな〜
Posted by とも at 2007年10月08日 20:20
こんばんは。
私も、この方が書かれる不思議な世界が好きです!
臨場感抜群で、そこにいるみたいなリアルさにも感服!
ずっと、逃さず読んでいます。
Posted by ゆう at 2007年10月08日 20:54
「風の古道」がすごく好きでした。
レンの冒険、試練、決断、とぐっときました。

今月に新刊が出るので、そちらも楽しみ!
「秋の牢獄」って、不思議っぽいタイトルでしね。
Posted by しんちゃん at 2007年10月09日 09:19
こんにちは。
この本を読んだときには、軽い眩暈を感じました。
「風の古道」の入り口が近くですので、行きたかったのですが、怖くて止めてしまいました。
どこかに、「風の古道」があるんでしょうね。
Posted by モンガ at 2007年10月09日 12:30
ゆきさんへ
本当に、日本の国には昔妖怪と共存していた時代あったのかも〜?なんて想像してしまいました。
この不思議な、懐かしいような、感覚好きです。もしかしたら、小さい頃、知らず知らずに行ってたりして、なんて思わせるとこありません?

ななさんへ
この不思議感溜まりませんね。実は小さい頃の私たちの目には見えてたりして、なんて想像してしまいました。ありえないけど、でもあってもおかしくないような、懐かしいこの感じ、どうしてでしょうね〜。
ゲゲゲの鬼太郎、またまた再ブームですよね。やっぱり、妖怪と日本人と縁が深いんですかね?

ともさんへ
なんでこんな風に懐かしく感じるんでしょうね?
子どもの頃、こんな風に実は不思議なこと見たりしてたのかもしれないですよね、その時はそうとは知らずに。そんな風に思わせてくれる作風。
この作家さん、いいですよね!ついて行きます。

ゆうさんへ
ありえないのに、リアルなんですよね。もしかしたら?なんて思ってしまう。
私は恒川さんお初だったのですが、いっぺんで好きになりました。楽しみです、今後も。
これがデビュー作とは思えないくらい、なんてうまい作家さんなんでしょ!!

しんちゃんへ
「秋の牢獄」??これまたきっと薄暗くて、でもどこか懐かしい作品でしょうか。期待してます。
レン、ありきたりだけど、可哀相だなって思いました。あのコモリってとんでもない奴ですよね。
お母さんも、そんなぁ〜〜〜、ですよね。
想像するレンは、すっごいいい男って感じ。

モンガさんへ
「夜市」は、弟を売っておいて、今度は友だちを犠牲にするつもりか!?とギョッとしましたけど、こんな物語を思いつく恒川さんって只者ではないですね。
「古道」ありそうで怖いですよね。知らずに踏み込んでしまったら・・・。
Posted by じゃじゃまま at 2007年10月09日 20:30
こんばんは!
けっこう方向音痴なので、もしもこの本の世界のように、間違って違う世界に足を踏み入れたら、なんて想像してドキドキ(笑)
懐かしくて怖くて、でも強く惹かれる不思議な世界が凄くよかったです。
Posted by 雪芽 at 2007年10月09日 22:02
じゃじゃままさん、こんばんは!
恒川さんの描く世界にすっかり魅了されてしまってます。
怖いのは苦手なのに、どこかにありそうな、懐かしさを感じさせられる世界が魅力的でたまりません。
新刊の『秋の牢獄』も楽しみですが、その前に『雷の季節の終わりに』も良いですよ〜。
こちらも好きです♪
Posted by エビノート at 2007年10月09日 22:03
雪芽さんへ
私もかなり方向音痴なんですよ〜〜。車なんてどんどんドツボにハマって逆方向に行ったりしてます。「夜市」も迷うし、「風の古道」も多分出て来れません。(汗)

エビノートさんへ
すっごく楽しみな作家さんです♪もっともっと書いて欲しいですね。
「風の古道」はまだ書けそうな題材ですよね。レン、またコモリのように古道を利用して表で悪事を働き古道に逃げ込むような奴を退治する、そんな続編もいいですよね。

レンの恋愛も読んでみたいし、レンのファンです。
Posted by じゃじゃまま at 2007年10月13日 15:31
夜市で何を買うか……。何を払わされるか、後でどうなるか。それがはっきりしないと、怖くて何も買えなそうです。
鬼太郎はこの前やっていたのをチラリと見たのですが、ずいぶんと感じが違うので別の作品かと思ってしまいましたよ。
Posted by たまねぎ at 2007年10月18日 01:12
たまねぎさんへ
確かに!!やですよね、買った後で、こんなはずじゃないのに!ってなるの。
で、結局私もたまねぎさんもなにも買わなそ〜。
あ、でもなにか必ず買わなくちゃいけないんでしたっけ?絶対やだ。

鬼太郎、変わりました?昔やってたのと、10年ちょっと前に吉幾三が主題歌歌ってたのと、今回で3作目ですよね。
Posted by じゃじゃまま at 2007年10月25日 23:31
幻想的で、すぐにどんどん本の中に引き込まれていきました。
想像していたより濃い内容でした。

トラックバックさせていただきました。
Posted by 藍色 at 2008年02月03日 16:43
藍色さんへ
不思議で、どこか切ないこの感覚。好きです。
ありえないのに、心のどこかで(もしかして、あるのかも?)なんて思わせる、日本人が好きな感覚なんでしょうかね?
Posted by じゃじゃまま at 2008年02月08日 16:15
異空間へ冒険した気分です。
こわいけど、見たいって感じ。
何を手に入れたいか、それに伴う代償を考えるとこわいですね。
Posted by at 2008年04月16日 20:25
花さんへ
先に代償教えてくれてから考えたいですね。
それでどれくらい自分の人生にダメージが起こるか考えたい。(爆)
そこに入り込んだまま出られなかった・・・怖いです。恒川さんの作品には、似たようなベースが多いですけど、なぜか囚われの身、みたいな感覚、怖いけど、好き。
Posted by じゃじゃまま at 2008年04月17日 23:12
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